ご挨拶


中 村 皇 積 氏

国際ロータリー 第2620地区 2023-24年度 ガバナ

中 村 皇 積(浜松ハーモニーRC)

世界に希望を生み出そう

 3年ぶりに、世界のガバナーエレクトが一堂に会する国際協議会が米国オーランドで開かれました。 感動と歓喜、そして勇気をいただいた、あっという間の5日間でした。国際協議会を通じて 2つのことを体感しました。
 一つは、Rotaryの国際性です。ウガンダ、インド、シンガポール、ブラジル、アメリカ、台湾、オランダ、ペルー・・
 改めて、私たちは日本に住むけれど、心から平和を願う世界の一員なのだと感じました。私たちは、”Rotary”を共通の言葉にすぐに結び合えます。
 もう一つは、Rotaryはよりオープンな居場所へと前進しているということです。
 メインセッションでは、始まる直前まで往年のディスコソングやポピュラーミュージックに併せて歌い、踊り合いました。
 私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています
 本年度、ゴードン会長は、ビジョンに基づく行動とその成果を称え、これをさらに大きなインパクトにつなげていくためには、継続が重要であると呼びかけました。継続とは、これまでのリーダーのアイデアや取り組みを前進させることと整理されます。思考を止めて、ただ同じことを続けることではありません。これまでのリーダーがそうであったように、社会の変化に合わせ、そのニーズに応えましょう。私たちが取り組んだ継続の成果として以下があります。これらの成果は、更に前進させインパクトを導かねばなりません。

Elevate Rotaract
世界のローターアクトクラブは、ロータリークラブのパートナーとしてだけではなく、Rotary全体のリーダーシップを取り始めています。ローターアクトは、私たちの行動計画の担い手として、持ち前の行動力、柔軟な発送、社会の男女比を反映する多角的な視点が期待されています。
地区内外を問わず、世界のローターアクトクラブと協働し、希望を生み出しましょう。

女児と女性のエンパワメント
協議会では、エンパワメントされた女児がエンパワメントされた成人女性に育ち、次の女児のために就学資金が彼女のポケットマネーから提供され、希望をもたらしたstoryが紹介されました。
Rotaryのエンパワメントとは、それぞれが本来持っている能力、秘めている才能を遮るモノを取り払うことと整理されています。
私たちの地域にも一人働きながら懸命にお子さんを育てている方がたくさんおいでです。私たちは何ができるでしょうか。

Diversity , Equity, and Inclusion
(多様性・公平さ・インクルージョン)
中核的価値観に根ざすDEIは、皆さまの取り組みと認識向上を経て、手続要覧【ロータリーの基本理念】に収められました。
ゴードン会長は、単に会員を増やす、女性会員の比率を上げるのではなく、居心地と配慮に満ちた場にしようと強調されています。
DEIを、人を集めるための道具、人を留まらせるためのツールではなく、私たちそのものを映し出す文化にしたいという願いです。
ロータリーは、人と人の間柄で成り立っています。人と人で入会し、人と人で留まり、人と人で去っていくものです。DEIの行動規範を皆で話し合い、居心地と配慮に満ちたクラブ文化を育みましょう。

END POLIO ポリオのない世界を
二人の日本人ロータリアンがインドに赴き、ポリオの惨状を知り、国際ロータリーに報告したことがきっかけとなり、1978年東京での国際大会にて当時の3Hプログラム第1号として始めたポリオの根絶活動は、今が最後の正念場です。
今、この取り組みを諦めてしまうと再び、世界で毎年 20万人の子の未来が断たれると聞きます。その中には私達の子、孫も含まれます。
日本ではポータルサイトWorld Polio Day Japanが開設されました。ともに学び、アイデアを共有し、世界の子どもたちに希望を生み出しましょう。

クラブビジョンと行動計画
希望は夢と想像力の中に、そして夢を実現したいと強く願う勇気の中にある
ポリオワクチンを開発したジョナス・ソーク博士の言葉は、私たちの行動計画に当てはまります。希望を生み出し、変化に必要な知識と勇気を与えてくれる行動計画を皆で協力して推進することはリーダーシップにおける最良の継続に他なりません。
ビジョンなき行動は浪費である。行動なきビジョンは単なる夢である。ビジョンある行動は世界に希望をもたらす(1996-97 ルイス・ビセンテ・ジアイ氏)
私たちには、社会の期待に応える力があり、奉仕する意欲もあります。Rotaryを、クラブを良くしたいまごころがあります。クラブのビジョンを共有し、中期的なプランを立て世界に希望を生み出そうではありませんか。

世界に希望を生み出す二つの平和
私たちが共有するビジョンには2つの視点が含まれています。ゴードン会長は、 この二つの視点から”平和“への取り組みを呼びかけられました。

(世界で、地域社会で)
ウクライナ、スーダン、パキスタントルコ・・・世界で平和を脅かす事象が後を断ちません。
私は、国際協議会で平和の鐘に思いを馳せました。
この鐘は、1954年に平和への願いを込めて世界中の子どもたちから集めたコインを鋳造して国際連合に寄贈されたものです。
世界に出かけて良いことをできる社会環境になってきました。そして、日本に居ても世界に向けて出来ることはあるはずです。
私たちが暮らす山梨・静岡でも希望を生み出そうではありませんか。今から100年前の決議   23−34にヒントがあります。
地域社会が本当に必要としていること
皆さんの地域に
おなかと心を空かせているお子さんはいませんか?
DVから逃れた子を保護する施設はありませんか? 
不慣れな日本で疲れてしまっている方はいませんか?
自分らしく生きられない方はいませんか?
一人寂しく暮らしているお年寄りはいませんか?
地域社会に希望を生み出すことは、私たちにも希望を生み出します。互いに高め合い、感動し、最も多く報われます。
 社会が本当に必要とすることに応えることで、社会はRotaryを本当に必要な存在と敬意をもって見るでしょう。その一員になりたいと思うでしょう。
世界に希望を生み出すことはRotaryにも希望を生み出します。

(自分自身の中で)
二つ目の平和は【自分自身の中の平和】であるメンタルヘルス、すなわち誰にとっても大切な心のケアです。
Covid-19や戦争、社会の分断と産業構造の変化は【混迷の世紀】と言われています。
こうしてZOOMやPDFを駆使する便利な世の中になりましたが、こうした革新にストレスを感じる方もおいででしょう。私生活では、ご家族のお世話とりわけ介護という、寂しさや、切なさを感じる恩返しに追われている方もおいでと思います。また、年齢を重ねることは、素晴らしい体験を積む一方で、老いというストレスも伴います。
クラブにおいても同様です。人と人の間柄、人間関係で思い悩む方は近くにいませんか?そのような方は沈黙の中にいますからすぐには気づかない時もあります。
私たちは常に、内面に【何か】を抱えています。ロータリーの心をあなたの住むところ、私たちの世界、そこに住むすべての人びとに(1997-98 グレン W. キンロス氏)
まごころを添えたFellowshipは、私たちの内面に平和と希望を生み出してくれます。

世界に希望を生み出そう
CREATE HOPE in the WORLD

 まごころは、平和への招待状であり、世界への、自分自身への癒しの証でもあります。私たちは、優しい人である人生を選択しました。
これまでのリーダーのアイデアや取り組みを継続・前進させて世界に希望を生み出しましょう。
希望の先には笑顔が見えます。
 ロータリークラブ、ローターアクトクラブ、インターアクトクラブ、学友皆さまの行動がみんなの笑顔につながることを楽しみにしています。